試用期間中に退職したら、転職しにくくなる? 次の会社で理由をどう説明しようか

試用期間中に退職したら、転職しにくくなる? 次の会社で理由をどう説明しようか

働きにくい会社に長居は無用――。そんな価値観が当たり前になるのは、悪いことではありません。しかし次の転職の際には、採用担当者に警戒されても仕方がないということを覚悟すべきです。


Q&AサイトのYahoo!知恵袋に、こんな相談が載っていました。質問者のeight81redさんは、試用期間中の会社を退職することを検討しています。理由は、体育会系の職場の雰囲気が合わないことと、残業時間が多いと感じたから。

土日は休みですが、祝日は出勤。毎日2時間半から3時間の残業が発生していますが、入社前に詳しい話がなかったこともあって、ギャップが大きく戸惑っています。これでは自分の時間も十分に持てません。

「このまま続けてもあまり長くは続かないと感じているため、早期の転職を考えています。この場合、やはり次の転職に不利になりますでしょうか??」

「理由は口から出任せで何とでも」と回答者

質問者さんは転職者とのことですが、週休や残業の条件は入社前に確認しなかったのでしょうか。職場の雰囲気は働いてみなければ分からないところもありますが、退職の理由としては弱いという感じもします。

しかし回答者のmitsurutakahaさんは、楽観的にこうアドバイスしています。

「私も前職は二ヶ月で退社しましたが、理由は口から出任せで何とでもなります」

そして、次の会社の面接では「慢性的な残業が毎日数時間におよび、生活残業に疑問があり退社しました」と答えれば大丈夫、と励ましています。

ただ、この理由だと、本人のリサーチ不足や我慢不足を、全てを会社の責任にしているようにも見えます。会社が明確な問題を抱えているわけでもなさそうです。こんな退職理由で、次の転職先の採用担当者は納得するでしょうか。

キャリコネ「転職ガイド」のコラムニスト・三河賢文氏は「入社後すぐの転職を避けるべき」と注意を促し、次のような理由を掲げています。

・短い期間では仕事のやりがい、楽しさが分からない
せっかく覚えた事(仕事のノウハウ等)が無駄になってしまう
・すぐに辞めてしまうことで“辞めぐせ”がついてしまう
・転職先からマイナスなイメージで見られる場合が多い
改善できる退職理由であることも多い(もったいない) など

「短期離職」の経歴は会社にとってリスク

質問者さんは試用期間なので「せっかく覚えたことが無駄」というところまでは行っていないようです。それだけに「仕事のやりがい、楽しさ」を感じるところまで続けていれば、雰囲気に対する印象も変わってきた可能性があります。

回答者さんは楽観視していますが、前の会社をすぐに辞めてしまう人に対して、採用担当者が「またすぐに辞めてしまうかもしれない」「打たれ弱いのではないか」などとネガティブなイメージを持つのは仕方のないことです。

採用には時間やコストがかかり、採用後も人材育成のコストがかかります。経営資源である「人材」を慎重に採用するため、会社は短期離職の経歴があるとリスクを避けようとする傾向があるのです。

次の転職活動では採用側に厳しい目で見られるため、選考に苦戦するおそれが高くなるでしょう。離職期間も長くなり、希望していた条件を譲歩しながら応募せざるをえなくなるかもしれません。

ネガティブな理由ばかりでは採用に至らない

そんな厳しい選考の場で「口から出任せ」は通用しません。三河氏は、退職理由は、いかに採用担当者の懸念を払拭できるかがポイントと述べています。

『改善にすら取り組まず安易に転職を希望している』『不満ばかりで責任を全て周囲・環境のせいにしている』など、ネガティブな事柄ばかりでは採用に至りません。転職することで実現させたいこと、変えたいことなど、前向きな考えを掘り下げて考えてみてください」

憲法では「職業選択の自由」が保障されており、自分が納得できない職場であっても長く働き続けるべきだ、などとは言えません。特にブラック企業は「履歴書に傷がつく」などと気にせず、いち早く辞めた方がいいでしょう。

しかし、会社に明確な問題がないのに短期で辞めるときには、次の会社で疑いの目で見られても仕方ないと覚悟しておくべきです。

そして退職の理由を尋ねられたときには、会社批判ではなく、退職を自分なりにどう捉え、今後どうしていきたいのかの意欲を採用担当者が納得するよう真摯に伝えることが、より大切になることを肝に銘ずるべきです。

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