志望動機にはどこまで「本音」を答えていいのか 「規模が大きいから」でも大丈夫?

志望動機にはどこまで「本音」を答えていいのか 「規模が大きいから」でも大丈夫?

就活の時期が始まると、ネットのQ&Aサイトには「この志望動機でよいでしょうか?」と添削を依頼する相談が増えます。まずは基本をきっちり押さえておくことが必要です。


Q&Aサイトの教えて!gooに、こんな相談が載っていました。質問者のパンダのマーチさんは、「面接には本音でぶつかれ」と聞いたけれど、それは本当なのかと尋ねています。

就職か転職かは分かりませんが、質問者さんは「企業規模が大きく、基盤がしっかりしていて将来性があるから」という本音を持っていて、それを採用面接の場で明かしてしまっていいものかと不安を持っているようです。

動機より「自分の選社基準」を明確に語ろう

ネットには「志望動機くらい捏造しろ」なんて声もありますが、それで墓穴を掘ったら悲劇です。志望動機の考え方については、リクルートで人事部ゼネラルマネージャーを務めた曽和利光さんが、とても分かりやすいアドバイスをコラムに書いているので引用してみます。

「応募者側としては、厳密に考えるとズレた答えになるかもしれませんが、『志望動機』を聞かれたとしても、字義通りに「御社の魅力」を答えなくてもよく、人事が本当に聞きたがっている『自分の選社基準』を答えればよいのです。
まずは一般論として『私はこういう理由で、会社や仕事を選ぶ際にこんな点を重視しています』と答え、一応『志望動機』風にするために、『御社はこの点で、私の選社基準に合っていると思ったので受けました』と付け加えるということです。」

これを参考にすると、質問者さんは「企業規模が大きく、基盤がしっかりしていて将来性がある会社で働きたい」と考えていて、その点が「私の会社を選ぶ基準に合っていると思ったので」受けてみた、ということでも十分よさそうです。

確かに、規模の大きい会社であれば、採用した人には長く働いてもらいたいと考えるので、この答えは採用ニーズに合っているように思えます。ただし、曽和さんのアドバイスに照らし合わせれば、前段の「私はこういう理由で」の部分が欠けており、そこを補う必要があるでしょう。

そこで安易に「高い給与がもらえて、働かなくてもクビにならないから」と答えたとしたら、採用は見送られるおそれが高くなります。「私は自分のスキルを高めながら、長く働きたいと考えているので」といった程度は練っておいた方がいいかもしれません。

「将来性を感じた部分」は掘り下げ必要

教えて!gooでは、回答者のパレッティーナ3号さんが「(企業規模が大きいからと)述べてもいいとは思いますが…」としつつ、そう答えた場合の反応を想定しておくべきだとコメントしています。

「意地悪な面接官だった場合
1.企業規模が大きい企業だったら他にもあるし何もウチじゃなくてもいいんじゃない?
2.弊社のどのような部分に将来性を感じましたか?
くらいの質問が来るかもしれませんので、それに対する回答はあらかじめ準備しておいた方がいいかもしれません」

2の「将来性」の中身については、確かにそのとおりです。単なるイメージだけでは根拠が薄く、動機としては弱く感じられます。ただし1の「ウチじゃなくてもいいんじゃない?」には、どう答えればいいのでしょうか。

この点についても、先のコラムで曽和さんが明快にアドバイスをしています。そもそも会社は星の数ほどあるのだから、「その会社でなくてはならない」合理的理由などあるはずがない。なのに「なぜ当社を志望したのですか?」と聞くアホな採用担当者など、そもそも「思い上がっている」と考えてよいのだそうです。

痛快な指摘ですが、だからといって「ええ、別に御社じゃなくてもいいですよ」とは、なかなか言いにくい。でも、無理にいろいろ言おうとすると、逆に「この人は論理的じゃないな」と低評価をされてしまうおそれがあります。

ツンデレ面接担当者の突っ込みを甘んじて受ける

この点について、曽和さんは「ふとした偶然に縁があった」ことを理由にし、合理を超越した「縁」「偶然」で押し切る、というユニークな方法を提唱しています。

確かに、やらしい話、そもそも面接担当者は心の底から「何もウチじゃなくてもいいだろ」とは思っていません。むしろ「いやいや御社にどうしても」と食い下がってもらい、「そうだよねえ」と悦に入りたいわけです。一種のツンデレですよね。

ですから最悪、「業界研究をしていた何十社の中から、ふと目に止まった」でもいいのかもしれません。このくらいの回答で「まあいいか」と思わせておく。これが「何もウチじゃなくても」への対策と言えそうです。

この企業情報の記事作成

関連するキーワード


お悩み相談 就職 転職

関連する投稿


御社にもダメ面接官はいないか? 『コミュ障のための面接戦略』は人事部長も必読

御社にもダメ面接官はいないか? 『コミュ障のための面接戦略』は人事部長も必読

『コミュ障のための面接戦略』(星海社新書)は、元リクルートのゼネラルマネージャーで現在は株式会社人材研究所の代表取締役社長を務める曽和利光氏の最新著作。自身がいわゆるコミュ障であった経験を踏まえ、優秀なのになぜか採用されない人に対し、具体的な面接突破術「面接ハック」を授ける。

転職 就活


京都府で幼稚園教諭の求人をお探しの方に、知っておいて欲しい大切なこと

京都府で幼稚園教諭の求人をお探しの方に、知っておいて欲しい大切なこと

なりたい職業で常に上位に入る、幼稚園の先生人気は衰えません。では幼稚園教諭の実態はどうなのか、京都で人気の幼稚園を営んでいるのはどんな学校法人なのか。今回は京都府周辺で求人を出している「幼稚園教諭」の情報をまとめてみました。

就職 転職 教育 丸投げプラン


【熊本】正社員に積極登用! キャリコネ転職の内勤営業で「地方で働く」を後押し

【熊本】正社員に積極登用! キャリコネ転職の内勤営業で「地方で働く」を後押し

日本最大級の転職口コミサイト「キャリコネ」を運営する株式会社グローバルウェイ。全国の中小・ベンチャー企業の働きやすさや働きがいを伝え、中途採用を成功に導く「キャリコネ転職」が、熊本オフィスのスタッフを募集しています。成果や業務の習熟度などに応じ、契約社員から正社員、リーダー、マネジャーとキャリアアップが望めます。

熊本県 転職


愛知で介護職求人は常時7,000件以上!愛知で見つける、楽しくやりがいのある介護職の探し方

愛知で介護職求人は常時7,000件以上!愛知で見つける、楽しくやりがいのある介護職の探し方

最近何かと話題の介護職ですが、介護施設や携わっている人も多くなってきました。介護職の実態はどうなのか、愛知の介護事業を営む企業はどんな会社があるのか。愛知にある事業所の特徴と合わせてまとめてみました。

介護 転職 就職 丸投げプラン


リクルート住まいカンパニーへの転職、最近リクルートを退職した元社員人材エージェントが語る必勝面接対策

リクルート住まいカンパニーへの転職、最近リクルートを退職した元社員人材エージェントが語る必勝面接対策

日本の住宅市場における情報サイトとして圧倒的な存在感があるSUUMOを運営する会社。直近まで働いていた元社員の人材エージェントが語る必勝面接対策とは?

リクルート住まいカンパニー 転職 面接対策 リクルート


最新の投稿


「国内コンビニ事業」前年同期比減 セブン&アイ・ホールディングスに死角はないか?

「国内コンビニ事業」前年同期比減 セブン&アイ・ホールディングスに死角はないか?

コンビニエンスストア「セブン-イレブン」のフランチャイズオーナーと本部が、24時間営業の継続などをめぐって対立するニュースが流れています。この背景には、セブン&アイグループの問題は関係していないでしょうか。第3四半期決算報告会の説明資料から読み解きます。

投資家向け


いろんな人を採れば、組織は本当に「創造的」になるのか?

いろんな人を採れば、組織は本当に「創造的」になるのか?

人材研究所代表・曽和利光氏の連載「採用担当者があなたの会社を魅力的にする」。今回は、人事採用担当者の課題とされている「ダイバシティ」について考えます。組織における人材の多様性向上は疑うべくもない常識とされつつありますが、それは本当に正しいのでしょうか。

採用担当者があなたの会社を魅力的にする


【即席麺メーカー】日清食品HD、東洋水産 比較――就職・転職するならどの会社

【即席麺メーカー】日清食品HD、東洋水産 比較――就職・転職するならどの会社

今回は即席麺メーカーから日清食品HDと東洋水産の2社について比較します。朝ドラのテーマとして再注目されている日本が誇る即席麺業界について、今回は上場しているトップ2社の財務面から特徴を洗い出します。就職・転職活動の参考になれば幸いです。

業界研究


「ZOZO離れ」は深刻な問題なのか? 決算説明会資料から占う将来性

「ZOZO離れ」は深刻な問題なのか? 決算説明会資料から占う将来性

若者に人気のアパレルECサイト「ZOZOTOWN」に対する批判的な報道が、ここのところ相次いでいます。「ZOZO離れ」という言葉も見られますが、運営する株式会社ZOZOの行く先には本当に暗雲が垂れ込めているのでしょうか。同社の決算説明会の資料を参考に、情報を整理してみました。

ZOZO 投資家向け


ぐるなびの業績悪化は、楽天との資本業務提携で改善できるのか?

ぐるなびの業績悪化は、楽天との資本業務提携で改善できるのか?

「加盟店の解約増加で大失速」とネットで話題になっている株式会社ぐるなび。創業者の滝久雄会長は2018年7月、保有株式の一部を楽天に売って資本業務提携を締結しました。すでに会員の新規獲得数やネット予約件数で効果が現れているようですが、今後の見通しはどうなのでしょうか。

投資家向け


wiget_w640
wiget_w300 wiget_w300
wiget_w300