営業職―広告会社に転職するなら知っておきたい職種

営業職―広告会社に転職するなら知っておきたい職種

広告代理店にとっての営業部門は、まさに顔といってもいいほど、会社を代表する部門。新卒入社組の7~8割が最初に配属されるといわれています。営業の仕事とは具体的にどのようなことをおこなっているのでしょうか。


1.広告営業は誰に対して営業をするのか

まず、広告代理店にとってのクライアント(お客様)とは誰なのかということですが、広告を見ている消費者でも、広告を載せているメディアでもありません。それは広告を出稿してくれる企業や組織、いわゆる広告主です。

広告会社の収入は、広告をのせる媒体の販売手数料を得る「媒体収入」と、広告の制作においてディレクションの費用を得る「制作収入」の二つがあります。広告会社はこのマージンによって儲けているわけです。これを支払ってくれるのは広告を出したい法人、つまり広告主です。

そして広告代理店と広告主との間に立って、両者の橋渡しをする役目が営業職なのです。

「広告代理店」はなぜ必要なのか? 広告業界に転職するなら知っておきたい基礎知識

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「コンテンツのあるところに広告あり」という言葉をベースに、広告枠の買い付けと広告制作を代行する広告代理店の仕事を整理します。これを頭に入れておくことで、どのようなキャリアの人がどこに転職できるのかが分かるようになります。

2.営業の職種にはどのようなものがあるのか

会社によって多少違いますが、アカウントという言葉がついた職種が営業職になります。ここで言うアカウントとは広告業界で顧客、得意先を意味します。
具体的な職種に、アカウント・エグゼクティブ(AE)、アカウント・スーパーバイザー、アカウント・プランナーなどがあります。
それぞれの職種には以下のような役割があります。

アカウント・エグゼクティブ
広告主担当者として、クライアントから課題を受け、検討し広告効果を上げる提案を行ったり、広告制作を担当するクリエイティブスタッフを統括したり、予算配分を考えたりと、広告のプロデューサー的役割の仕事をします。

「法人営業を担当していました。担当クライアントは電機メーカー、ハウスメーカーなどです。媒体、領域問わず要望に応える、全面対応のアカウント・エグゼクティブ(広告統括責任者)でした」(株式会社博報堂の営業職(アカウント・エグゼクティブ)経験者Eさん)

アカウント・スーパーバイザー
アカウント・エグゼクティブの上司に当たり、営業職の責任者。営業部門全体のマネージメントを行う役割です。

アカウント・プランナー
企画営業とも呼ばれるこの仕事は、マーケティング視点を持ち、最適な広告案をクライアントに提案することです。市場動向や競合他社の状況、消費者マインドなどを分析し、クライアントの要求に合致した広告提案を行います。

「現場リーダーとして、食品メーカー、金融などのナショナルクライアントに対する法人営業を担当しました。現場の提案企画の仕切り、実施取り回し、数字管理などを担当。ATL(Above the line=マス4媒体を使ったメディア施策)やBTL(Below the line=イベント、ダイレクトメール、店頭POPなどを使った販促施策)を通じて、営業メニューはひと通り経験しています」(株式会社博報堂の営業職(アカウントプラナー)経験者Aさん)

3.広告営業の仕事の流れを理解する

広告ができるまでに営業が主体となってクライアントと接していきますが、実際どのように関わっているのか、かいつまんで追ってみます。

(1)クライアントのオリエンテーションに参加
クライアントが新たに広告を出したい時に、クライアントは広告会社向けにオリエンテーションを開催します。営業はそれに参加して、売りたい商品・サービスの内容、ターゲット層、売りになるポイント、広告予算、スケジュールなど課題や条件をヒアリングします。

(2)社内検討とチーム編成
オリエンテーションから持ち帰った課題や要望を部内で検討します。基本的な方向性が決まったら、それを具現化するにふさわしい制作、メディア、マーケティング、PRの担当者を集めプロジェクトチームを編成します。

(3)クライアントへのプレゼンテーション
プロジェクトチームで戦略を練り、デザイン、キャッチコピーなど出来上がった広告案をクライアントにプレゼンします。その際の仕切り役を営業が担うことが多いです。

(4)広告制作のスケジュール管理、コンセプト管理
クライアントにGOサインをもらったら、広告制作の開始です。営業は広告制作のスケジュール管理、予算管理、出来上がった広告がコンセプトどおりになっているかの確認などを行います。

(5)納品
完成した広告をクライアントに確認してもらます。OKが出れば営業が責任を持って期日どおりに納品します。

4.営業の仕事の中でも一番大切なこと、それは「人付き合い」

広告の営業はとにかく人にあう職種です。クライアント、社内外のスタッフ、メディア関係者などなど。そこに必要となってくるのが、仕事の潤滑油「コミュニケーション」、言い換えれば「人付き合い」です。

特にクライアントとの関係は良好に保っておかなければ広告の発注がこなくなってしまう恐れがあります。そのため、時間やプライベート問わずお付き合いをしなければならない状況が多々生まれます。
夜に急な会食のお誘いがあればすぐさま駆けつけ、深夜になるまで飲んだり、カラオケで歌ったりすることも日常茶飯事です。
休みの日は休みの日で、ゴルフ好きのクライアントと一緒にホールを回ったりもします。
これが一番大切かつ大変な仕事です。

ただでさえ残業も多い中、クライアントの付き合いも大切にしないといけないということは、自分の時間を犠牲にしても人と関わりあうことが好きな人、覚悟ができる人でないと勤まらない職種かもしれません。

 

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